[会津若松]小澤蝋燭店

福島県会津若松市、神明通り南交差点ちかくにある江戸時代中期創業という、絵ろうそくの店が小澤蝋燭店(おざわろうそくてん)。江戸時代には貴重な産物として珍重された絵ろうそくは、花柄がほとんど。ぼたん、梅、菖蒲や菊、椿など、日本の伝統的な草花が描かれています。

NHK大河ドラマ『八重の桜』(平成25年放送)のオープニングにも登場した会津絵ろうそくは、もともと戦国大名の蘆名盛信(あしなもりのぶ)が、漆樹(うるし)の栽培を奨励したことがきっかけとか。藩政時代には、会津藩主も奨励保護したため、会津は日本有数の漆樹の生産地となり、樹液から漆塗りを、漆の実から蝋(ろう)を採り、やがてこれを加工した漆器とろうそくが、会津を代表する特産品になっていったのです。
仏教が盛んな会津では、冬場に仏壇の切り花の代わりに花を描いた絵ろうそくを備えたのではないかと推測されています。

徳川吉宗の治世(在職:1716年〜1745年)からの老舗が小澤蝋燭店。
往時には城下に80軒あったというろうそく店も今では数軒を残すのみになっており、美しい絵ろうそくはまさに民芸の領域に。小澤蝋燭店では今でも職人が手作りで仕上げ、手描き模様の伝統を守り通しています。

5匁 長さ15cm 1,980円

3匁 長さ13cm 1,870円