夕刊たなぐら新聞社様より訪問をいただき取材をいただきました。ありがとうございました。
春の香りのお線香と好物キャンドルがとても人気です。故人様の好きだったもののキャンドルを灯し、お彼岸の時間をぜひ過ごしてください。
お彼岸の歴史は、今から1200年程度前にまでさかのぼることができるといわれています。
806年に、日本で初めて彼岸会(ひがんえ)が開かれたと記録に残っています。記録に残っている最初の彼岸会が806年ですから、実際にはその前から行われていたのかもしれませんが、この年に亡き親王のためにお経を読むようにという命令が諸国の僧侶に下されました。
歴史上のことですから真偽の程を明確に語ることは避けるべきですが、無実の罪で憤死したとされる早良親王の祟りを鎮めるために行われたのが最初だとされています。
お彼岸は現在では「仏教行事である」と解釈されることが多いといえます。
たしかに「供養」という考え方は、仏教に由来するものです。神式でもキリスト教でもまたそれ以外の宗教でも、亡き人への弔いを「供養」と呼ぶこともありますが、これは基本的には仏教を由来とする言葉だからです。ご先祖様のことを思い、追悼供養するお彼岸が、「仏教行事である」とされるのは無理からぬことでしょう。
しかし上でも述べたように、もともと「お彼岸」は「亡き親王の祟りを鎮めるために行われたもの」です。
そのためお彼岸は、ほかの仏教国では積極的には行われていません。海外から伝わってきた宗教や文化がそれを取り入れた国のかたちになじむように解釈・変化していくことは往々にしてありますが、お彼岸もまた、そのような行事のうちのひとつだといえるでしょう。