お香はどのようにして生まれ広まったのでしょうか?
595年 日本で最も古いお香の記述
『日本書紀』には「ひと抱えもある大きな流木が淡路島に漂着し、島人がそれと知らずかまどに入れて薪とともに燃やしたところ、その煙が遠くまで薫り、これを不思議なこととしてこの木を朝廷に献上した」と記されています。
献上された香木を「沈水香木」(=沈香)と名付けたのは、
なんと
当時摂政だった聖徳太子と言われているそうです。
聖徳太子と言えば、「十七条憲法」という日本で最初の憲法を作り広めた人物。そして仏教の普及に熱心でした。
『香は「仏使」であり、良香は皮膚、内臓、心、即ち心身全てに良く作用し、好香は信仰に通じる。 香木は、わが身を燃やして人に香りを授け、その人を幸せにする。 即ち、利他の心を示している』という仏教の教えがあります。
仏教において「香」は重要な意味を持ちます。『香典』も「死者の霊前にそなえる香に代わる金銭」であり、「このお金でお香を備えてください。」というが本来の意味になります。
さて、その後「お香」は仏教から離れて独立したお香の文化へと発展していきます。香文化は時の権力者の間にも広がったとされています。
「蘭奢待(らんじゃたい)」と呼ばれる、実在する伝説の香木があります。奈良県の東大寺正倉院に保存されており、全長1.5メートル、最大直径37.8センチ、重量11.6キログラムにもおよぶ日本最大の香木です。
実際に、蘭奢待には足利義政、織田信長、明治天皇という時の権力者たちが切り取り、その切り取った場所には付箋が残されています。やがて「蘭奢待を持つ者=天下人」であるという伝説が生まれていきます。
この伝説を大々的に喧伝し利用したのが織田信長です。
信長は、足利義政が切り取った部分の隣に、それも義政が切り取ったのと同じぐらいの大きさと形で蘭奢待を切り取って焚いてしまいます。そうすることで、足利家の天下は終わり、信長が天下を取ったのだと世に知らしめたのです。
聖徳太子に名付けられ、時の権力者にも絶大な人気があった香木の最高峰「沈香」を配合したお線香は当店でもお取り扱いしております。
商品番号 K8370000 商品名 孔官堂 御香沈香薫風使8函入【塗箱入】
燃焼時間 約30分
燃焼時間は無風・気温20~28度前後の環境下における平均値です。
湿度・気温・風など使用状況により変動します。
商品サイズ 小函寸法:W166×L345×H65mm
重量(g) 1000 (g)
厳選された沈香を配合した清澄高雅な香りの最高級進物。沈香 薫風使8函入りの塗箱入り。
10,000円(税別)
御進物としては申し分ない商品だと思いますが、個人的に使用するには最高級線香なだけにお値段も高めです。そこで、バラ箱入りの沈香もございますので、ご紹介させていただきます。
バラ箱ながら、桐箱入りというお線香です。
日本人に古くから愛されてきた「桐」の小箱に入った沈香のお線香。沈香の奥ゆかしくも優雅な香りは悠久の時を越え、現代においても人々を魅了し続けています。あわただしい現代生活でこそ香りを通して雄大で普遍的な自然を感じたいものです。 最高峰の天然香木『沈香』で私たちの心を浄め、安らかにさせます。 現代生活に合わせた煙の少ないタイプを採用しています。
1,815円(税別)